top of page

或る日の手紙

  • 執筆者の写真: 新美桂子
    新美桂子
  • 2022年9月22日
  • 読了時間: 1分

更新日:2022年9月25日

前略


白い夢を見ました。

眩しくて、目を閉じたまま。


東の歌を聴きました。

うつらうつら、心地よく。


天上から、ありありと歌声が、

陽射しとともに真っ直ぐ降り注ぐ。


西へ導く鳥の群れが、憧れにさまよい、

霧の中へと消えた。


瞼に覚めやらぬ白さがいつまでも、

うつつ心をくすぶるままに。


寝過ごした今日の昼下がり、

目まぐるしく散る花吹雪を浴びました。


無邪気に空が、色づき始めました。


白い夢の続きは、また今度。

さようなら、おやすみ。



                                  

初演:2013年3月24日 東京文化会館小ホール

ヴォクスマーナ第28回定期演奏会(作曲:伊左治直)

再演:2017年1月12日 豊洲シビックセンターホール ヴォクスマーナ第36回定期演奏会

  「創団20周年シリーズVol.2〜伊左治直アンコールピース1ダース記念全曲演奏会」

再演:2017年12月12日 ミューザ川崎シンフォニーホール MUZAランチタイムコンサート

演奏:ヴォクスマーナ、西川竜太(指揮)

作曲:伊左治直

 
 

最新記事

すべて表示
機関二人猩々(三軒茶屋篇)

雨乞い、五穀豊穣、商売繁盛の御利益を得る為、 ここに参詣に向かう者たちの往来で賑わう、三軒の茶屋があった。 ある夜 お告げの夢を見て、その地で酒を売り始めた私は、 いつしか財を成し、魅惑の飲み屋街を築き上げた。 バラックの群れに 赤提灯 闇市の名残 三角地帯...

 
 
中川温泉 〜中川俊郎還暦祝いのための

TO・SHI・O(俊郎)― 都市を、喧騒を離れ、 神奈川の奥地へと導かれ… はやる気持ち、乗り込んだ小田急線、 新松田駅に降り立ちひと呼吸… そこからバスに揺られ60分、 丹沢湖にほど近い山あいの温泉場へと赴けば… 沸き上がる泉と創作意欲、ここは“フォンタナ”の街...

 
 
地震だ爺さん (共作:安野太郎)

地震だ爺さん 気の触れた婆さん 焦る母さん 動じない父さん 走る姉さん 流される兄さん どの新聞も一面に管さん 緊急事態 鳴り響く速報 地盤沈下 液状化現象 津波警報 全力で逃走 そんなときも君のこと妄想 大地割れる 漏れるベクレル 町が揺れる 壁にもたれる...

 
 
bottom of page